「RAM CAMP in Kyoto」終了!

10月25日(水)から29日(日)にかけての5日間、京都で開催されているパフォーミング・アーツの祭典「KYOTO EXPERIMENT 2017 京都国際舞台芸術祭」の一環として、ロームシアター京都にて集中ワークショップ「RAM CAMP in Kyoto 2017」を開催しました。

この集中ワークショップは、YCAMが2010年から展開しているダンスとテクノロジーの研究開発プロジェクト「Reactor for Awareness in Motion(RAM)」から生まれたもので、RAMのシステムと思想をベースにした新しいダンス表現にチャレンジするものです。
3年ぶりの開催となる今回は、「東アジア文化都市2017京都」の交流プログラムとしての側面もあり、日本以外にも、中国と韓国から総勢18名のダンサー/振付家、プログラマーが集結。日中韓混合、さらに異分野のクリエイター混合の4チームに分かれ、5分の小作品の制作を目指すクリエイションをスタートさせました。

集中ワークショップでは、チームごとの制作もじっくりとおこないますが、こうした時間のほかに、ダンサー/振付家とプログラマーの協働を円滑におこなえるようにするため、相互理解を促す講座が用意されています。それが、プログラマーの清水基さんによる「ダンサーのためのプログラミング講座」と、ダンサーの小㞍健太さんによる「プログラマーのためのダンス講座」です。
これらの講座では、ダンサーが何を想像しながら動いているのか、また一方で、コンピューターは外部からの入力に対してどのような処理をおこなうことができ、プログラマーはなにを設計しているのか、といったようなそれぞれの領域でブラックボックス化しがちな問題を、エキスパートの丁寧な説明と簡単なエクササイズを通じて理解することができます。
こうした講座を足がかりに、各チームは国境と言語を超えた熱い議論を交わしながら、足掛け4日間に渡って作品の制作を続けていきます。

そして最終日には、成果発表会を開催。国内外問わず、幅広い年齢の方にご来場いただき、大盛況のなか、各チームが、4日間の成果である小作品を発表したのち、コンセプトや制作プロセスなどをプレゼンテーションしました。発表の後は、先述の清水さんや小㞍さん、YCAMインターラボの開発メンバーも交えて、発表作の今後の展開を見据えた意見交換をおこない、ワークショップらしい制作現場のような緊張感に包まれながら、無事に幕を閉じました。
参加者からは、異分野のコラボレーションの難しさ、とくに自らの提案を相手に理解してもらうための言葉にすることの難しさが多く語られました。一方で、それを乗り越えることで得られる可能性についての声も聞かれました。今回の出会いや経験が、次の機会へ続いていくことを期待しています。

また、今回の集中ワークショップでは、ほかにも東京大学先端科学技術研究センター准教授・熊谷晋一郎さんを迎えて、RAMの他分野への応用可能性について議論するトークイベントや、これまでのRAMの歩みを紹介する展示なども開催。7年以上に渡って展開してきたRAMの成果を広くご紹介する機会ともなりました。
最後になりますが、KYOTO EXPERIMENT、東アジア文化都市のスタッフのみなさまを始めとした多くの関係者、そして参加者の皆様の多大なお力添えをいただきましたこと、深く感謝しております。また、期間中ご来場いただいたお客様にも改めて、御礼を申し上げます。本当にありがとうございました。